ナッツが健康や美容に良いと言われて注目されていますが、その中でもクルミは多くの効果や効能が期待されています。

他のナッツ類とは違い、どのような栄養成分が含まれているのか、1日のクルミの理想の摂取量とともに紹介します。

クルミに含まれている注目の栄養成分

クルミに含まれる脂質!注目はα-リノレン酸

クルミの特徴といえば全重量の47%不飽和脂肪酸の一種であるる多価不飽和脂肪酸リノール酸αリノレン酸が多く含まれています。

脂肪酸(脂質)というと健康に悪いイメージがありますが、脂質は3大栄養素の一つですし、油は本来は健康に良いもので過剰摂取しなければ全く問題ありません。

特にα-リノレン酸を含む食べ物は少なく貴重な成分です。

ナッツでは主にクルミグリーンナッツに多く含まれています。

グリーンナッツはグリーンナッツオイル(別名サチャインチオイル)の原料で、クルミよりもαリノレン酸の含有量が多いですが、なかなか日本では販売しているところはほとんどありません。

その点ではクルミはスーパーなどで簡単に手に入るので、ナッツ類でαリノレン酸を摂るのには一番おすすめです。

クルミはナッツ類で最強の抗酸化力

そしてクルミのもう一つの特徴が抗酸化力が強い食べ物ということです。

1,113種類の食品の抗酸化力を調べた研究では、クルミが抗酸化物質の含有量で2位であることが報告されています。

参照:カリフォルニアくみる協会「くるみの抗酸化作用

実際にクルミに含まれている抗酸化成分は

  • ビタミンE
  • メラトニン
  • ポリフェノール
  • βカロテン

などです。

クルミの期待される効果効能

ではクルミの栄養成分がどのような効果や効能をもたらすかを紹介します。

αリノレン酸の効果効能

αリノレン酸オメガ3脂肪酸(n-3系脂肪酸)の一種です。。

このαリノレン酸の一部は青魚などに含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に一部(10~15%)変換されます。

αリノレン酸EPA,DHAといったオメガ3脂肪酸を摂取することで期待されている効果効能は下記の通りです。

※一部の効果・効能は科学的データが不十分なものもあります。

αリノレン酸などオメガ3脂肪酸の効果・効能
  • 認知症の予防
  • 記憶学習能力の向上(子供の脳の発育に効果)
  • 血流改善、血栓予防効果
  •  アレルギー抑制(花粉症、アトピー性皮膚炎など)
  • 老化予防(アンチエイジング)
  • うつの軽減
  • 中性脂肪・血中コレステロールの軽減
  •  高血圧の予防
  •  糖尿病の予防
  •  動脈硬化・不整脈の予防
  • 脳卒中の予防
  •  ガンの予防(特に乳がん、肺がん、大腸がんに有効)
  • 視力アップ
  •  脂肪肝の予防
  • ダイエット効果
  • 美容・美肌効果

とざっと挙げただけでもさまざまな美容や健康に効果や効能があることがわかりますね。

クルミが動脈硬化の予防・改善に効果あるのは医学的に解明されていますし、α-リノレン酸は細胞を作る材料の一つで、細胞に入ることによって細胞が強くて、しなやかになるので肌の柔軟性が増して美肌効果が期待できます。

そしてクルミに豊富に含まれるもう一つの脂肪酸はオメガ6脂肪酸の一種のリノール酸です。

こちらもオメガ3脂肪酸と一緒で体内でつくることができない必須脂肪酸です。

リノール酸の効果効能は

  • 血圧を下げる
  • 皮膚の保湿
  • 子供の体の成長を促進させる

などが期待されてます。

ですが現代の食生活の中で多くの食べ物や加工食品に含まれているので無理して摂る必要がなく、逆に摂り過ぎると

  • アレルギー症状を促進させる
  • 老化を促進させる
  •  免疫力を弱める

などの心配があります。

そのために「リノール酸がたくさん入っているならば健康に良くないのでは?」と思うかもしれません。

実際にクルミに入っているリノール酸オメガ6脂肪酸)の含有量はαリノレン酸などのオメガ3脂肪酸約4倍なのですが、実はオメガ6オメガ3の割合が4:1で摂取するのが一番身体に良いと言われています。

つまり、クルミを食べることで理想的な脂肪酸を摂取することができるわけです。

そのためリノール酸の過剰摂取を避けるにはクルミを食べるのを控えるのではなく、悪い油を使用している植物油脂が入った加工品など摂取量を控えるようにしましょう。

また食用油も体に悪いサラダ油しているのであればクルミ油に替えてみてください。

クルミ油の詳細は
クルミ油(ウォールナッツオイル)の栄養成分と効果や効能、正しい選び方を紹介
をご覧ください。

クルミに含まれている抗酸化成分の効果効能

先程も紹介したようにクルミには

  • ビタミンE
  • カロテノイド(βカロチンなど)
  • メラトニン
  • ポリフェノール(ペドゥンクラジン、エラジタンニンなど)

などの抗酸化成分がたくさん含まれています。

ビタミンEは成分分析表の簡易版ではα-トコフェロール型の数値となっているため、クルミ100gあたり1.2mgとさほど多くありません。

ですがクルミに多いのは「γ-トコフェロール型ビタミンE」と呼ばれるタイプ(100gあたり23.6mg)で、こちらにも強力な抗酸化作用が認められています。

人の身体の中に含まれる活性酸素は適量であれば全く問題なく、逆に多少は必要なのですが、ある一定以上に増えるとシミ・しわなどの老化やさまざまな病気にかかりやすくなります。

活性酸素が急増する原因は

  • ストレス
  • 寝不足
  • 暴飲暴食
  • 紫外線
  • 加齢
  • 喫煙

など私たちの生活の中では避けることが難しい条件(ストレスや加齢など)があるため、対策としては生活習慣の見直しと、活性酸素の増加を抑制する抗酸化成分が豊富に含まれている食べ物を摂る必要があります。

そこでクルミに含まれている豊富な抗酸化成分を摂るとことで、

  • しわなどの予防や改善してくれる美肌効果
  • 動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病などの生活習慣病の予防・改善
  • ガンの予防

などが期待されています。

またビタミンEは抗酸化作用だけでなく毛細血管を広げて血液を流れやすくし、さらに血液自体の老化を予防してサラサラな血液を作ってくれます。

実験や研究結果でもクルミを食べることで

  • 糖尿病リスクの低下
  • 動脈硬化リスクの低下
  • 認知機能の維持・向上
  • 紫外線の有害作用から細胞を守る(美肌効果

などの報告があります。

睡眠の質を高めるメラトニン

メラトニンは抗酸化作用だけではありません。

メラトニンは松果体からヒトに自然に産生するホルモンで、暗くなる時間に産生し睡眠を誘発します。

そしてメラトニンが少なくなるとカラダが活発に、多くなると休養に向かいます

つまり、睡眠前にメラトニンを増やす事で、カラダは本能的に休養しようとしていきます。
また、クルミには脳や神経の働きを安定させるセロトニンのもとの成分で鎮痛・催眠効果があるトリプトファンも含まれています。
最近では不眠を訴える人が多く、原因もさまざまですが、メラトニンやトリプトファンが豊富なクルミは「体内時計を調整し、自然な睡眠を促す」と言われています。
質の良い睡眠」を考えている人はぜひクルミを摂取してみてはいかがでしょうか?

クルミの1日の摂取量とカロリーについて

クルミが健康に良いのは十分にわかったけど、「じゃあ、1日にどれだけ食べれば良いの?」と思う方も多いかもしれません。

ビタミンEなどの栄養成分は他の食べ物でも十分に補うことができますが、αリノレン酸などのオメガ3脂肪酸の摂取量は現代人はかなり少なく、厚生労働省もオメガ3脂肪酸を摂取するように推奨しています。

厚生労働省が定めるオメガ3系脂肪酸の1日の摂取基準は

  • 男性2.1~2.4g
  • 女性1.8~2.1g

です。

クルミでは約28g(ひとつまみ分8程度)で2.5gオメガ脂肪酸を摂取することができます。

えごま油亜麻仁油などの健康油やスーパーフードの一番人気のチアシードなどにもαリノレン酸が多く含まれているので

それらを摂っているのであればクルミの摂取量はもっと少なくても構いません。

クルミのカロリーは?

では1日ひとつまみ(28g)ではなく、もっと食べたいという場合はどうでしょうか?

一般的にナッツ類はカロリーが高くクルミは10gで約67kcalです。

ひとつまみ分では約200kcalとなり、それ以上食べるとなると高カロリーになってしまいます。

また、クルミの約半分は脂質でできています。

脂質の1日の理想的な摂取量は年齢によって異なりますが、成人で1日に必要なエネルギーの20~30%ほどを脂質からとるのがよいといわれています。

これは1日2,000kcal必要な人では脂質はおよそ55gになります。

ひとつまみ分で1日の約4分の1の脂質を摂ってしまうので、ふたつまみ分で1日の脂質の半分を摂ってしまうことになります。

またクルミはαリノレン酸よりもリノール酸が4倍多く含まれていて、現代人はリノール酸の摂りすぎる傾向にあります。

これらを考慮するとやはりクルミの1日の理想的な摂取量はひとつまみ分(約28g)と言えます。

おいしいのでついつい食べてしまいがちですが、クルミは歯ごたえがあり、たくさん噛(か)むことで他の食べ物よりも満腹感を得やすいです。

クルミなどのナッツ類は脂質が多いのでニキビや吹き出物などができやすいと思っているかもしれませんが、それは食べ過ぎの場合が多いです。

適量であれば美肌効果や健康効果もあります。

ぜひひとつまみ分をゆっくりたくさん噛みようにしてください。

クルミの選び方

クルミを選ぶ際にはいくつかポイントがあります。

まず殻つき殻なしに分かれます。殻つきは酸化しにくいですし、新鮮で栄養価もそのままではあるのですが、殻をむくのは結構面倒なので慣れていない、面倒な人は殻なしを選びましょう。

そして殻なしを選ぶポイントですが、塩分を含むものは摂り過ぎる場合があるのでおすすめできません。

また油でコーティングしているものもありますがどのような油を使用しているかわかりませんし、余分な油分を摂らないようにするためにも、塩分なし、油不使用の無添加のクルミを選ぶようにしてください。

まとめ

  • αリノレン酸はナッツ類ではクルミが多い
  • クルミの1日の摂取量はひとつまみ(約8個)程度
  • 塩分・油分なしの無添加のクルミを選ぶ

特にαリノレン酸は他の食べ物でもあまり含まれていない成分で多くの効果や効能をもたらせてくれます。

実際にクルミを定期的に食べて病気の予防や改善、肌の状態が改善したという実験結果がいくつも発表されています。

ナッツ類は食べると止まらなくなる時がありますが、カロリーも高く、脂質も多いので食べ過ぎは気をつけて、適量(ひとつまみ分)を毎日食べて健康的に美しくなりましょう。


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