近年、ほうじ茶を使ったラテやスイーツが人気となっていますね。

ほうじ茶の香ばしい風味は、新たなスイーツ文化をつくったと言ってもよいでしょう。

実は、ほうじ茶は香ばしい香りだけでなく、健康に嬉しい効能がたくさんあるのをご存知ですか?

ここでは、ほうじ茶についてご紹介します。

緑茶との違いも押さえておきましょう!

緑茶の種類とは

緑茶には、煎茶、番茶、玉露、抹茶など様々な種類があります。

これらの茶葉には酵素が含まれるため、その酵素の働きによって収穫後に茶葉は発酵(酸化)します。

発酵の進め具合で

  • 不発酵茶
  • 半発酵茶
  • 発酵茶

に分けられます。

 

不発酵茶は、茶葉を収穫した後に

  • 蒸す
  • 釜で炒る
  • 火で炙る
  • 天日で干す

などと言った熱を加えることで、酵素の働きを止めて、発酵させないようにして作られます。

日本で作られるほとんどのお茶は全てがこの不発酵茶です。

茶葉が発酵していないので、お茶の色は緑色になります。

 

煎茶

日光を遮らずに栽培します。

新芽を摘み取り、蒸して、揉みながら乾燥させて作られるお茶です。

遮光しないので、光合成によってカテキンの量も多いです。

爽やかな香りと、甘味、渋み、苦みのバランスの良いお茶を楽しめます。

番茶

番茶としての定義がハッキリしていないのが現状で、各産地によっても異なります。

夏以降に収穫した三番茶、四番茶など、収穫の時期を外れたり、煎茶の製造工程ではじかれた大きな葉などと言った品質が落ちたものなども番茶と呼んだりします。

規格外と言ったような“番外”のお茶と言う意味で番茶と呼ばれているそうです。

地域によってはほうじ茶のことを番茶と呼ぶこともあるそうです。

玉露

一番茶の新芽が伸び始めた頃から、収穫までの最低でも2週間程茶畑をよしずなどで覆い日光を遮って栽培し、煎茶と同じ工程で加工されたものを言います。

光が少ない状態で育つので、アミノ酸(テアニン)からカテキンへの生成が少なくなります。

そのため、渋みが少なく旨みが豊富な味になります。

高級茶の代名詞となっています。

抹茶

てん茶を石臼で挽いたものを抹茶と言います。

てん茶は、玉露と同じく、遮光して栽培した葉を、蒸して揉まずに乾燥させることで作られます。

抹茶の風味を生かしたスイーツは今では定番ですね。

ほうじ茶とは

お茶の色は緑色ではありませんが、不発酵茶の仲間となります。

茶葉は「緑茶と同じもの」が使われます。

みずみずしい茶葉の香りが魅力の煎茶などは新茶と呼ばれる1番茶が用いられることが多いですが、ほうじ茶は3番茶、4番茶の茶葉が用いられるのが一般的です。

茶葉をキツネ色になるまで強火で炒って香ばしさを引き出したお茶で、この炒ることを焙じる(ほうじる)と言うことから、ほうじ茶と言われています。

また、収穫後に一旦番茶となった茶葉を焙煎してほうじ茶にすることもあり、ほうじ茶番茶の加工品との位置づけをされることもあります。

ほうじ茶は炒ることでカテキンが壊されるため苦味や渋味が抜けて、香ばしい香りと口当たりが良くなります

そしてカフェインも少なくなることで、胃への負担も押さえられ、お子さんやお年寄り、妊婦さんなどが安心して飲むことができるお茶なのです。

そのため、医療機関や介護施設などでも水分補給の為にほうじ茶が飲用されていることがあります。

ほうじ茶の特徴

カフェインの量が少ない

ほうじ茶は「緑茶に比べてカフェインの含有量が少ない」といわれています。

その理由は、

  1. 成長した茶葉を使用している
    お茶の若葉(1番茶)にはカフェインが多く、成長する(2,3番茶)につれてカフェインの含有量は少なくなるといわれています。
  2. 高温で焙煎
    カフェインは高温で焙煎することで減少するため。
カフェインのデメリットとは?
実はカフェインには、いくつかのデメリットが伝えられています。

  • 利尿作用により脱水症状へとつながるリスク
  • 尿とともにカルシウムの排出を増やす
  • 鉄分の吸収を阻害する
  • 血管を収縮させる作用により体が冷えやすくなる
  • 俗にカフェイン中毒と呼ばれるほど、依存性が強い

カフェインが少ないほうじ茶は、これらのデメリットを避けることができる他、胃への負担も少ないので、子供やお年寄り、あるいは病人などにもやさしいお茶とされています。

妊娠中のママも安心して飲むことが出来ます。

ピラジンの効能

ほうじ茶独特の香ばし風味は、茶葉を焙煎する際に作られる「ピラジン」が主成分となっています。

実は、焙煎によって茶葉に含まれるカフェインやカテキンといった成分は、緑茶に比べ減少しますが、ピラジンの量は増加していきます。

このピラジンには、血液をサラサラにする作用があり血栓ができるのを防いでくれるため、生活習慣病の予防に役立つのではと期待されています。

また、血管拡張効果があり血流を促す作用が働くため、手足の冷えや肩こりの改善などにも期待ができます。

それに加え、香り成分であるピラジンには、脳にはたらきかけ心をリラックスさせる効果があり、「イライラや不安の解消はもちろん、近年、認知症の予防にも役立つのでは?」と注目されています。

ピラジンを余すことなく摂るためには
沸騰させたお湯が冷めないうちに淹れるのがコツです。

高温で焙煎しているほうじ茶の茶葉は、緑茶などの茶葉に比べ大きく膨らんでいるため、茶葉が浮いてしまいお湯になじみづらく、高めのお湯でなければ味や香りをしっかりと抽出できないことがあるためです。

テアニン

テアニンとはアミノ酸の1種で、お茶に含まれるうま味や甘みの成分です。

玉露抹茶にも多く含まれていますが、カフェインも多く含んでいるためにテアニンの効果が相殺されてしまうと考えられています。

その点、ほうじ茶は焙煎して作られるため、熱でカフェインが減少されます。

テアニンも同時に減少されますが「カフェインが少ない分テアニンの摂取率があがり、効率的に効能を得られる」といいます。

テアニンは、リラックス状態の時に脳から分泌されるα波を増やす効果があるといわれています。

α波が増えることで、副交感神経が優位になりリラックス効果が得られます。

また、体の疲労を回復させ、集中力のUPにつながります。

更年期障害の改善、PMS(月経前症候群)の緩和などの効能も報告されているので、女性にはおすすめですね。

水出しほうじ茶でテアニンUP
水出しにすると、渋み成分のカテキンやカフェインは抽出されにくくなる性質があります。
それとは逆に、旨み成分のテアニンが多く抽出され香りが高くなります。

水出しのほうじ茶の作り方は、茶葉に水を注いで冷蔵庫で2時間から一晩かけて抽出します。

水出しほうじ茶は香りが高まり、テアニンが持つリラックス作用で睡眠の質を上げる効果があるといわれています。

ほうじ茶の嬉しい効能

ビタミンEとCの効能

ほうじ茶に含まれるビタミンC熱に強いと言われています。

しかも、含有量はレモン5個分に相当します。

抗酸化成分のビタミンC単体でも、シミやシワなど肌の老化を防いでくれる作用がありますが、カテキンとの相乗効果で、シミを薄くしたり紫外線によって傷んだしまった肌を回復させる働きが高まるといわれています。

さらに、ほうじ茶にはビタミンEも多く含まれています。

ビタミンEビタミンCと同じ抗酸化成分で別名「若返りのビタミン」とも言われています。

若返る」ということから肌の老化予防はもちろんのこと、細胞や血管の老化を防ぐ働きがあるので健康効果も期待できます。

また、血行を良くする効果やホルモンバランスを整える効果も期待されています。

ビタミンCとビタミンEは、一緒に摂取すると相乗効果があるので最近肌の調子が悪いという人はほうじ茶を飲んでみましょう。

カテキンの効果効能

カテキンといえば、緑茶をイメージしますね。

緑茶に比べほうじ茶カテキンの含有量は少なくなりますが、ほうじ茶でもカテキンの効能を得ることができます。

カテキンは、脂質、糖質の吸収を抑えるとともに、体脂肪を分解し燃焼する作用があり、ダイエットに効果的だと言われています。
また、カテキンの強い抗酸化作用は体の活性酸素を除去してくれる働きがあり、体のアンチエイジングや、がんの予防、高血圧、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果が期待されています。

強い殺菌作用もあります。

食中毒を引き起こすO-157などの食中毒菌や、胃潰瘍や胃がんの原因菌との1つと考えられるピロリ菌やインフルエンザウィルスなどの体に有害となる菌やウイルスの活動を抑制する作用があると考えられています。

虫歯の原因となるミュータント菌口臭の原因となる口内の細菌も抑制してくれるので、口臭や虫歯予防にも期待されています。

クロロフィル

カテキンが口臭予防に効果あるといいましたが、ほうじ茶に含まれているクロロフィル強い消臭効果を発揮するといわれます。

口臭や体臭の多くの原因は、体内体臭と腸内体臭だと考えられています。

体内が酸素不足に陥ると刺激臭を持つ乳酸が発生しますし、腸内で発生する含硫化合物や窒素化合物も匂いの原因となります。

増血剤の1つとして用いられるクロロフィルは体内の酸素供給を促し、酸素不足に陥るのを予防します。

また、腸内の含硫化合物や窒素化合物にクロロフィルが直接働きかけるため消臭効果が期待できます。

クロロフィルは血液の流れをよくする働きもあり、悪玉コレステロールを排出し血中脂質濃度を正常化することで、サラサラで健康な血液状態にします。

コレステロール値が減少することで動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病の予防にもつながります。

葉酸

ほうじ茶には葉酸も含まれています。

葉酸は、妊婦の方が積極的に取り入れる必要がある栄養成分だと言われてきました。

しかし近年では、妊婦にかかわらず日常的にとる必要がある栄養素といわれています。

それは葉酸が新しい細胞を作る際に重要な働きをしていると考えられているからです。

アメリカでは、葉酸入りのシリアルが常識となっているそうですよ。

まとめ

いかがでしたか?

お湯出しと水出しで効能に違いが出てくるので、食事中や仕事の合間などはお湯出しで、夜寝る前には水出しでと飲み分けるのも良いですね。

異常気象で気温差も大きくなっているこのような時期は、自律神経のバランスも乱れやすくなるといいます。

ほうじ茶で副交感神経を優位にし、しっかり身体を休めることで自律神経のバランスが整います。

なんとなく不調を感じている方は、いつものコーヒーをほうじ茶にかえてみてはいかがでしょう。