今注目のオメガ3系脂肪酸の食用油ですが、最近ようやく注目されつつあるのが「グリーンナッツオイル」です。

別名「サチャインチオイル」や「インカインチオイル」とも呼ばれます。

オメガ3系の油といえばえごま油アマニ油が人気がありますが、グリーンナッツオイルとどのような違いがあるのか
また注目の栄養成分や効果効能、一日の摂取量について紹介します。

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グリーンナッツオイルとは?脂肪酸の種類と特徴について

グリーンナッツオイルの原料の植物であるサチャインチは南米アマゾン(熱帯雨林)の標高が高い地域に自生しています。

このサチャインチから摂れるサチャインチナッツは南米アマゾンの現地人にとって貴重な栄養源であり、時には体を癒す目的でも食されておりました。

このこのサチャインチナッツは数年前はなかなか手に入りませんでしたが、最近ではアマゾンなどのネットショップでも手に入るようになりましたね。

そしてこのサチャインチの種から抽出されたのが「サチャインチオイル」ですが、この種が緑色の星形のさやの中にあるナッツから採るため別名「グリーンナッツオイル」ともいいます。

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現在はサチャインチオイルやインカインチオイルよりもグリーンナッツオイルの方がなじみがあるようです。

グリーンナッツオイルの脂肪酸の構成について

食用油には脂肪酸の種類の含有量によってオメガ3系、6系、9系のオイルがありますが

グリーンナッツオイルオメガ3系脂肪酸のオイルになります。

オメガ3系脂肪酸は不飽和脂肪酸の一種でチアシードオイルにはαリノレン酸というオメガ3系脂肪酸が多く含まれています。

グリーンナッツオイルの脂質の構成
  • αリノレン酸:50
  • リノール酸:30%
  • オレイン酸:8%
  • その他:12%

このように脂肪酸の半分がαリノレン酸で占められています。

他のオメガ3系オイルの脂質のうちαリノレン酸が占める割合は

これらの油と比べるとグリーンナッツは半分ではありますが、

αリノレン酸は大量摂取は必要ないのでこれだけで十分な量です。

オメガ3系の一種であるαリノレン酸は現代人が不足している脂肪酸で、

オメガ3系オイル以外の食べ物ではオイルにも使用されているチアシードくらいです。

ヘンプシードやくるみにも多く含まれていますがサチャインチナッツ(グリーンナッツ)の方がαリノレン酸が多く含まれています。

グリーンナッツオイルに豊富に含まれるαリノレン酸の効果や効能について

αリノレン酸は細胞膜の構成成分で血栓が作られるのを防いだり、体内の炎症を下げ、アレルギーを抑制する
などの働きを持つと言われています。

以前にNHKBSの番組でお笑いタレントの方がオメガ3系のオイルを毎日1杯1か月継続して摂った結果(通常の食事の量は減らさず)、1か月で2.6kg体重が減り、中性脂肪も10%以上減りました。
(もちろん太っている人ではありましたが)

体重や中性脂肪が減ったのは新陳代謝がよくなりエネルギーを余計に燃やした結果のためと言われています。

またそのタレントさんは花粉症だったのですがオメガ3のオイルを摂っている間、例年よりも症状が軽かったと証言していました。

またαリノレン酸の一部(10~15%)は特に青魚に多く含まれいて同じオメガ3系脂肪酸の

  • DHA(ドコサヘキサエン酸)
  • EPA(エイコサペンタエン酸)

に変換されます。

DHAは「子どもの学力向上」に効果があるとして注目された成分で、EPA血栓を防止する成分が多く含まれているのが特徴です。

共にαリノレン酸と同様に血液の流れを良くしてサラサラにするという特徴もあります。

このオメガ3脂肪酸のαリノレン酸やDHA、EPAを摂取することで次の効果や効能が期待できます。

αリノレン酸やDHA、EPAの効果効能

1.血流改善➡動脈硬化の予防➡生活習慣病の予防
2.アレルギー抑制➡花粉症やアトピー性皮膚炎の抑制
3.精神の安定➡うつの軽減
4.老化防止しわ・たるみの予防(美肌効果)
5.記憶力や判断力の向上
6.視力の回復
7.アルツハイマー・認知症への効果
8.善玉(HDL)コレステロールを増やし悪玉(LDL)を減らす
9.中性脂肪の減らす(肥満予防)

このようにαリノレン酸を摂ることで

  • 新陳代謝が活発になって体重や中性脂肪が減りやすくなるといったダイエット効果
  • 血液がサラサラになることで動脈硬化や生活習慣病などの予防、アレルギー症状改善といった健康効果
  • シミやしわを予防したり、紫外線から肌を守る美肌効果

この健康・美肌・ダイエット効果以外にも精神が安定してうつが改善したり、記憶力が向上して認知症予防にもなるのですからαリノレン酸がいかにすごい脂肪酸なのかがわかりますね。

グリーンナッツオイルのビタミンEの効果効能

グリーンナッツオイルで注目なのはαリノレン酸だけではありません。

ビタミンEも豊富に含まれています。

ビタミンEが多い食用油や食べ物は他にもありますが、断トツに多いのがグリーンナッツオイルです。

グリーンナッツオイルにはビタミンEが100gあたり200mg含まれています。

食用油でビタミンEが豊富といわれる

  • オリーブオイル:7.5㎎
  • 米油:26.1㎎
  • ひまわり油38.7ⅿg、

などと比べると、いかにグリーンナッツオイルのビタミンE含有量が多いのかがわかりますね。

このビタミンEは「若返りのビタミン」と言われ、抗酸化力が強い成分です。

抗酸化=老化を防ぐという意味ですから、しみやシワを防いだり、紫外線から守るといった美肌効果や肌だけでなく、細胞も酸化も防ぐので多く病気の予防にもなります。

またビタミンE血液改善効果血液サラサラ効果も期待できるので、血液がドロドロになることによって起る
動脈硬化やさらに悪化することで起る生活習慣病などの予防につながります。

血液のサラサラ効果や美肌効果はαリノレン酸にもある効果なので相乗効果も期待できそうですね。

今ではビタミンEサプリも色々販売していますが天然のビタミンEがたくさん摂れるグリーンナッツオイルの方がおすすすめです。

グリーンナッツオイルの一日の摂取量について

グリーンナッツオイルは1日どれくらい摂取して良いのでしょうか?

αリノレン酸やDHAなどのオメガ3系脂肪酸は現代人が不足していて、厚生労働省でもオメガ3脂肪酸を摂取するように推奨していています。

厚生労働省では1日の摂取基準を

  • 男性2.1~2.4g
  • 女性1.8~2.1g

と定めていますが

これはグリーンナッツオイル大さじ1杯分になります。

ではビタミンEはどうでしょうか?

ビタミンEの1日の推奨摂取量は成人男性7.0mg、女性6.5mgです。

グリーンナッツオイルの大さじ1杯(12g)のビタミンEの含有量は24mgなので十分な量を摂取することができます。

※ビタミンEの耐容上限量が650~700㎎なので大さじ1杯では過剰摂取にはなりません。

では大さじ2、3杯と摂取しても良いのでしょうか?

αリノレン酸は日本では上限摂取というのは定められていません。

そしてビタミンEも大さじ数杯程度では耐容上限量に達しないので、この2つの成分だけを考えると大さじ2杯以上摂っても良いのですが問題はオメガ6系脂肪酸のリノール酸です。

現代人はαリノレン酸などのオメガ3系脂肪酸不足気味なのですが、リノール酸などのオメガ6系脂肪酸過剰摂取の傾向にあります。

日本一売れているサラダ油や多くの加工食品に使われている植物油脂はリノール酸などのオメガ6系脂肪酸です。

さらに、

  • 油を使ったドレッシングやマヨネーズなどの調味料
  • 揚げた食べ物(から揚げ、フライドポテト、メンチカツ、コロッケなど)、
  • 肉類やナッツ類

などにも多くの脂肪酸が含まれているので、オメガ6系脂肪酸(特にリノール酸)を摂り過ぎてしまう傾向にあります。

オメガ6系脂肪酸はオメガ3系脂肪酸と同じ必須脂肪酸で体内で合成することができないため、食べ物で摂取する必要があるので、本来適正な量を摂取していれば健康に良い効果がある脂肪酸です。

ですが現代人はオメガ3系脂肪酸をほとんど摂らず、オメガ6系脂肪酸が過剰摂取と極端なので、脂質のうち30%がリノール酸のグリーンナッツオイルはやはり大さじ1杯にしておいた方が良いです。

できれば加工食品やコンビニ、スーパーの惣菜などの料を減らせるのであれば、グリーンナッツオイルを大さじ2杯程度ならば問題はありません。

ただし食用油はカロリーがほぼ同じで大さじ1杯(12g)は約110kcalなので、健康に良い成分が豊富だからといって
も、3杯、4杯となると摂り過ぎなので危険性が高くなります。

毎日健康的な食生活をしている人であれば大さじ2杯以上摂っても問題ないのですが、太り気味の方や偏食気味の方、暴飲暴食をする方などバランスの摂れた食事ができない人はまず大さじ1杯からスタートしましょう。

グリーンナッツオイルの味やニオイ、アマニ油やえごま油との違い

グリーンナッツオイルは瓶のフタを開けてニオイをかぐと、「草のようなニオイ」が鼻にツーンときます。

これが食欲をそそらないので、「ちょっと苦手かも」と感じてしまう可能性もあります。

味に関しても若干草を食べているような感じがして、私はなんとかそのまま飲むこともできましたが、人によっては「無理!」と思うかもしれません。

ですがアマニ油やえごま油もある程度クセがあるので、それらと比較してみると、特別グリーンナッツオイルが特別まずいとは感じません。

一度食べてみて気になる方は普通に加熱料理につかったり、

  • みそ汁やスープなどに入れる
  • 炒め物や肉料理になどにかける
  • 味の濃いピサやパスタなどにかける
  • アイスクリームにかける

このような食べ方ですと、ほとんど気になりません。

アマニ油やえごま油と同じオメガ3系の食用油ですがどれも違いはないのでしょうか?

一般的にオメガ3系の食用油は熱に弱いαリノレン酸が豊富に含まれているので

  • そのままスプーンですくって飲む
  • サラダにかける、ドレッシングの材料にする
  • 食べる前のみそ汁やスープにかける

という食べ方が推奨されています。

ですが、グリーンナッツオイルは普通に炒め物に使用しても大丈夫です。

これは抗酸化力が強いビタミンEが豊富に含まれているためで、数分の炒め物程度であれば熱に弱いαリノレン酸が減ることもなく摂取できます。

揚げ物は炒め物より温度が高くなるのと、長い時間加熱するという意味でおすすめできない以外にも、ニオイと味にクセがあるので、それを揚げ物に使用すると、あまりおいしくありません。

ただ実はアマニ油えごま油も炒め物程度であれば、加熱料理をしても全く問題ありません。

実際の実験では「数分程度の炒め物であれば全く問題なく、αリノレン酸もほとんど減ることはない」とわかってきました。

詳しくはえごま油の効果・効能と栄養成分のαリノレン酸や食べ方と摂取量!加熱はOKって本当?をご覧ください。

多くの書籍やネットなどでも、未だに「オメガ3オイルは加熱はやめましょう」と紹介していますが、食品油脂研究の第一人者である奥山治美先生が書いた

「オリーブオイル・サラダ油は今すぐやめなさい!」でもオメガ3オイルを加熱しても問題ないと紹介しています。

ぜひ炒め物であればサラダ油の代わりにグリーンナッツオイルなどのオメガ3オイルを使用しましょう。

まとめ

グリーンナッツオイルは現代人が不足している脂肪酸のオメガ3系脂肪酸(αリノレン酸)や抗酸化力が強いビタミンEが豊富に含まれています。

大さじ1杯で1日に必要なオメガ3系脂肪酸を摂取できますので、毎日継続して摂るようにしてください。

ちょっとクセが強いですが、加熱や味の濃い食べ物にかければそれほど気になりません。

ぜひ健康のためにサラダ油はすぐにやめて、グリーンナッツオイルを試してみてくださいね。

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