アーモンドが非常に栄養価が高いスーパーフードとして認知が高まっていますね。
そして最近アーモンドを原料としたアーモンドミルクの人気が高まり、スーパーや居酒屋の鍋料理に使用されていたりしています。
実はアーモンドミルクは牛乳や豆乳、ライスミルクと比較してもおすすめポイントが多い飲み物です。
効果や効能を中心にアーモンドミルクについて詳しく紹介します。
アーモンドミルクとは?牛乳や豆乳、ライスミルクよりもおすすめの理由
アーモンドミルクという名前からアーモンドと牛乳(ミルク)を混ぜて作った飲み物と思っていませんか?
実は全く牛乳は使用せず、基本の原料は「アーモンド」と「水」だけです。
これだけでもほんのりとした甘さがあり、豆乳よりもとても飲みやすい飲み物です。
アーモンドミルクと牛乳や豆乳との違い
①アーモンドミルクはアレルギーの心配がない
牛乳や豆乳はアレルギー表示義務化7品目(牛乳など)や表示推奨20品目(豆乳など)に含まれるほどアレルギーの人が多い食べ物です。
一方アーモンドも全くアレルギーの心配がないわけではありませんが、ごく一部です。
乳アレルギーや大豆アレルギーの人でも飲むことができるのがアーモンドミルクです。
②アーモンドミルクは乳糖不耐症がない
また牛乳などの乳製品を飲んだりすると、
「お腹がゴロゴロする」
「下痢になりやすい」
という人が多いです。
これは「乳糖不耐症」と呼ばれていて、牛乳に含まれている乳糖の影響によるものです。
昔から牛乳を飲む習慣があった欧米人と違い、最近になって飲むようになった日本人の多くが乳糖不耐症と言われています。
日本人の80%が乳糖不耐症だという説もあるほどです。
ですがアーモンドミルクには乳糖が含まれていないので安心して飲むことができます。
③アーモンドミルクはカロリーが低い
アーモンドミルクと牛乳や豆乳などのカロリー比較
200ml(コップ1杯)のカロリー
カロリー | |
---|---|
アーモンドミルク | 28kcal |
牛乳 | 134kcal |
豆乳 | 88kcal |
ライスミルク | 120kcal |
ココナッツミルク | 300kcal |
※アーモンドミルクはダイヤモンドの『アーモンド・ブリーズ』’砂糖不使用)で計測した場合
アーモンドミルクはこのように比較するとかなりカロリーが低いということがわかります。
このようにアーモンドミルクは
- 飲みやすい
- 乳糖不耐症の心配がない
- アレルギーの心配がほとんどない
- カロリーが低い
といった特徴があります。
ですがアーモンドミルクはこれだけではありません。
他の飲み物とくらべてもかなり栄養価が高いです。
ではアーモンドミルクにはどのような栄養成分が含まれているのでしょうか?
アーモンドミルクがアーモンドよりおすすめの理由
実はアーモンドミルクはアーモンドを食べるよりもおすすめです。
もちろんアーモンドミルクとアーモンド栄養成分の種類は同じです。
ですが、そのまま食べるよりもアーモンドミルクとして摂取したほうが吸収率がよくなります。
それはアーモンドに限らず植物性の食べ物の周りには細胞膜があり、またその細胞膜を覆っている硬い細胞壁があります。
栄養成分は細胞膜の中にあるので、細胞壁を壊さないと十分に栄養をとることができません。
そのためにはしっかりと噛(か)んで食べる必要があります。
ただしっかり噛んでも栄養成分の全てを吸収することはできませんし、特に歯が弱いお年寄りや子どもなに難しいですね。
ですがアーモンドミルクであれば、細かく砕いたものを液状にした飲み物なので、細胞膜や細胞壁は吸収を邪魔されることもありません。
そのためアーモンドミルクの方がアーモンドよりも多く栄養成分を吸収することができます。
アーモンドミルクに含まれる栄養成分と効果効能について
オレイン酸
アーモンドを食べ過ぎるとニキビや吹き出物が出るというイメージがありますね。
これはアーモンドには脂質が多く含まれているためです。
実際に食品に含まれる脂質のうち大部分を占めているのが中性脂肪です。
これを摂り過ぎると体内に脂肪がたまってしうまので肥満の原因になります。
ただ全ての脂質が肥満の原因になるのではありません。
脂質を構成する主成分である脂肪酸は大きくわけると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つに分けられます。
飽和脂肪酸は摂り過ぎると血液中の中性脂肪やコレステロールを増やして血液がドロドロになってしまいます。
一方で不飽和脂肪酸は血液中の余分な中性脂肪やコレステロールを減らしたり、血栓を予防するなどの作用があります。
アーモンド10g(約10粒)の脂肪酸は5.2 g と半分は脂で占められています。
ですが、そのうち飽和脂肪酸は0.41gだけで残りは不飽和脂肪酸です。
その不飽和脂肪酸の中で約6割はオレイン酸と言われる脂肪酸です。
オレイン酸はオリーブオイルなどに多く含まれる脂肪酸で、オリーブオイルなどにも多く含まれています。
また、オレイン酸は酸化されないい脂肪酸です。
一般的に脂肪の酸化が進むと、体内で活性酸素と結びついてDNAに損傷を与え、
- がん
- 動脈硬化
- 心疾患
- 脳疾患
- 糖尿病などの原因になります。
オレイン酸はそれらを防ぐため生活習慣病などの予防効果があると期待されています。
また、オレイン酸には美肌効果があります。
人の皮脂の約4割はオレイン酸です。
そのためオレイン酸が不足すると肌がカサカサになってしまいます。
新陳代謝を活発にして美肌を保つにはオレイン酸が欠かせません。
その他にもオレイン酸は便秘解消効果も期待されています。
たんぱく質
アーモンドの約2割はたんぱく質でできています。
筋肉、臓器、皮膚、毛髪、ホルモンや酵素、免疫物質、血液など人体の大部分はタンパク質で構成されていて、体内で常に合成と分解を繰り返しています。
「タンパク質が不足」すると
- 筋力量が減って体力が落ちる
- 疲れやすくなる
- 免疫力も下がる
という状況になりやすく病気にもかかりやすくなります。
さらにそれだけではなく
- 記憶力の低下
- 肌荒れや髪が傷む
- 太りやすく、やせにくい体質
といったマイナス面もあるので不足しないように意識して摂る必要があります。
つまり健康維持や美肌・美髪のためにはタンパク質は欠かせない成分です。
ビタミンE
アーモンドにはビタミン類が多く含まれていますが、特に強い抗酸化力があるビタミンEが豊富に含まれています。
ビタミンEの含有量はナッツ類では断トツに多いだけでなく、食べ物の中でもトップクラスです。
アーモンドに豊富に含まれている抗酸化成分のビタミンEやβ-カロテン(ビタミンA)は増えすぎた活性酸素を抑える働きがあり、生活習慣病など多くの病気の予防となります。
またビタミンEは血液の流れを良くする(血液サラサラ)働きがあるので動脈硬化や動脈硬化が悪化すると、かかりやすい脳梗塞や心筋梗塞の予防となります。
その他にビタミン類は
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ナイアシン
- 葉酸
- パテントン酸
これらの成分がアーモンドに含まれています。
ミネラル
アーモンドはミネラルが豊富なのも特徴のひとつです。
特に以下のミネラルが多く含まれています。
種類 | 働き |
---|---|
リン | カルシウムと結合して骨や歯をつくる |
鉄 | 赤血球のヘモグロビンの材料、貧血予防など |
カルシウム | 骨や歯の材料、精神の安定など |
カリウム | ナトリウムを排出、むくみ改善など |
マグネシウム | カルシウムの量を調節、ストレス抑制など |
銅 | 鉄を使いやすい形に変え、赤血球を合成する |
亜鉛 | 酵素の構成成分、細胞の新生や代謝に関わる |
マンガン | 骨の形成に関わり、関節を丈夫にする |
食物繊維
アーモンドの約10%は食物繊維で食べ物の中でもトップクラスの含有量です。
食物繊維は大きく分けると水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類に分けられます。
理想的な割合は
水溶性1、不溶性2です。
ですがアーモンドは100g当たり、
- 水溶性食物繊維が0.8g
- 不溶性食物繊維が9.3g
と圧倒的に不溶性の割合が多いです。
食物繊維といえば腸内環境を改善して便通が良くなるなどの効果をもたらしてくれますが、不溶性食物繊維の割合が高いと逆に便秘になる可能性が高くなります。
これを改善するには水溶性食物繊維を多く摂るか、水分を多く摂る必要があります。
アーモンドは便通に良いからとたくさん食べると便秘になってしまう場合があります。
ですがアーモンドミルクであれば一緒に水分も摂れるので、便秘を避けることができ、食物繊維の効果を十分に得られることができます。
アルギニン
これまで老化の原因と言われていたのは
- 活性酸素
- 光老化(紫外線)
- 加齢
と言われてきました。
とくに活性酸素の酸化による老化は病気になる可能性も高く、過剰な活性酸素の増加を減らすことが一番の対策と言われていました。
それが近年の研究により細胞の「酸化」と並んで細胞の「糖化」が注目されています。
糖化とは体内で使われなかった糖とタンパク質が結びつく現象です。
そして糖化によって体内で大量に作られる悪玉の物質を「AGE」と呼ばれています。
このAGEにはアーモンドに豊富に含まれるアミノ酸の1種であるアルギニンがおすすめです。
これは、アルギニンが糖と結びつき、糖化を防いでAGEを減らす作用があるからです。
糖化により老眼やシワ・シミ・たるみなどの原因になるだけでなく、糖化によって発生したAGEが血管に蓄積すると、
- 心筋梗塞や脳梗塞
- 糖尿病、高血圧などのの生活習慣病
- 骨粗しょう症
- 白内障
- ガン
となる可能性が高くなります。
AGEは糖化によって発生しますが、糖化の具体的例としては
タンパク質を多く含む牛乳や卵に砂糖を混ぜて焼く、ホットケーキやパンケーキのような食べ物です。
こんがりと褐色に変化してとてもおいしそうに見えますが、この反応が糖化反応です。
その他にもタンパク質が多い肉を焼くと糖化が起こりAGEが増えてしまいます。
老化や病気の予防対策としてのAGEを体内に溜めない、あるいは減らすことが大切なのですが、そのためには
- 規則正しい生活習慣
- 糖化の多い食べ物を食べない
- AGEを減らすアーモンドやアーモンドミルクなどを摂る
などが必要です。
アーモンドミルクの効果効能のまとめ
①健康効果
- オレイン酸(生活習慣病の予防)
- ビタミンE(抗酸化作用)
- アルギニン(糖化を防ぐ)
など
②美肌効果
- オレイン酸
- ビタミンE
- ビタミンB群
など
③整腸作用・便秘改善
- 食物繊維
- オレイン酸
やはり特筆すべきは糖化を防ぐアルギニンが多いことでしょうか?
糖化は酸化よりも老化になりやすいと言われています。
ホーットケーキやお肉はおいしいので、食べるのを控えるのは難しいと思います。
その場合はアルギニンが多いアーモンドミルクを飲んで少しでも糖化を防ぎましょう。
アーモンドミルクのおいしい食べ方
アーモンドミルクはそのまま飲んでももちろんおいしいです。
ですが、牛乳や豆乳を使うレシピの代わりにアーモンドミルクを使用するとおいしさがアップします。
スープやシチューの材料やお菓子などさまざまな料理にピッタリです。
その中でも簡単でおいしく作れるのがアーモンドミルクを使った「フレンチトースト」です。
これは本当においしいですし、
そして今流行なのはアーモンドミルク鍋です!
東京・渋谷にある鍋専門店の「ゆるり屋」では冬の時期に美容と健康への効果が期待できる五種類の個性豊かなアーモンドミルク鍋を用意しています.
詳しくは「ゆるり屋のアーモンドミルク鍋」を参照してください。
最近は健康・美肌良いと言われる豆乳鍋も流行っていますが、豆乳の代わりにぜひアーモンドミルクをご自宅でも試してみてください。
アーモンドミルクの作り方
アーモンドミルクの作り方の動画です。
とても作るのが簡単です。
【材料】
生のアーモンド1カップ(250g)
※ローストアーモンドでも可
水:2~3カップ(お好みで)
さらしやガーゼ
お好みでバニラエッセンスやシナモンなど入れても良いです。
【作り方】
①生アーモンドを水に一晩つける
二晩つけるとより濃いアーモンドミルクになります
②、①をざるに入れて水で洗い流します
③アーモンドと水をミキサーに入れて粉砕します。
④、③をさらしやガーゼでこします
※動画では②のあとできあがりが滑らかになるのでアーモンドの皮をむくように説明していますが、皮にも栄養成分がたっぷり含まれているので、皮のままミキサーにいれてお大丈夫です。
そのほうが楽ですし。
冷蔵で2,3日で飲み切るようにしてください。
(ローストアーモンドを使用した場合は5日ほど持ちます)
底にアーモンドがたまってしまうので、飲む前には振ってから飲むようにしましょう。
アーモンドミルクの正しい選び方とおすすめの商品
アーモンドミルクを作るのは簡単なのですが、
「1日中水につけておかなければいけない」
「そもそも作るのが面倒」
「アーモンドは結構高い!」
ということで市販のもので良いという人も多いかもいしれません。
今では多くのお店でアーモンドミルクが販売されるようになりました。
有名なのはグリコが2014年に「アーモンド効果」を発売しています。
スーパーやコンビニでも見かけますね。
とても人気があるので、これを飲んで良いのですが「アーモンド効果」の原材料を見ると、アーモンドペーストに香料、砂糖、乳化剤なども入っているので、純粋なアーモンドミルクとは言い難いです。
もちろんこれがダメというのではなく、気軽においしく飲めるアーモンドミルクとして人気があります。
その他にはマルサンアイが2013年秋から「アーモンドブリーズ」が日本で販売されています。
こちらは砂糖が不使用ではありますが、いろいろと添加物は入っています。
飲みやすくするためにアーモンド以外にも含まれているのは仕方がないのですが、アーモンドミルクで良質な商品を見つけました。
それは「筑波乳業のアーモンドミルク」です。
海外産はアーモンドの含有量が少なめのものが多いのです。
ですが「筑波乳業のアーモンドミルク」はアーモンドが多いのはもちろん、砂糖、香料、着色料が不使用でとても飲みやすく、しかも濃厚な味です。
安心・安全でしかも美味しいと三拍子そろっています。
多少金額が高いですが本物のアーモンドミルクを飲みたい方に「筑波乳業のアーモンドミルク」はおすすめです。
実際に飲んでそのままでも美味しいです。
ぜひ一度お試しください。
筑波乳業 アーモンドミルク(砂糖不使用)1000ml(アマゾン)
筑波乳業 濃いアーモンドミルク(まろやかプレーン・砂糖不使用) 1000ml×3本
まとめ
アーモンドミルクという名前ですが、基本アーモンドと水が原料です。
- アレルギーの心配がほとんどない
- 乳糖不耐症の心配がない
- カロリーが低い
という特徴があります。
栄養成分では美肌・健康効果があるオレイン酸やビタミンE、ミネラル(カルシウムなど)、食物繊維が豊富です。
いずれも日本人が不足している栄養素ですので、ぜひお試しください。
またアーモンドよりもアーモンドミルクの方が栄養をより吸収できるのもおすすめポイントです。
最近ではアーモンドミルク鍋も人気があるようにお菓子だけでなく多くの食べ物に合いますので、そのまま飲むだけでなく、色々な食べ物に試してみましょう。