ダイエットや便秘解消に改善効果があるとされる寒天ですが、最近の研究で、美肌やがん予防への効果も期待できると報告されているのをご存知ですか?

そのため、近年ではスーパー食材として「寒天」が注目されています。

この機会にぜひ「寒天」のもつ健康パワーを毎日の生活に取り入れてみてはいかがでしょう。

また、寒天と似ているゼラチンところてんとの違いについても紹介します。

寒天とは?原料やところてんとの違いについて

寒天の原料は、紅藻類やテングサ・オゴノリなどの海藻です。

寒天のはじまりとは
江戸時代、京都の旅館「美濃屋」の主人美濃屋太郎左衛門が、ところてんを外に出しておいたところ、冬の寒さで凍り、自然乾燥の状態になりました。
これを見つけた太郎左衛門のひらめきによって寒天の製法が編み出され、和菓子の原料として年々改良され発展したといわれています。

寒天ところてんも原料は同じです。

では名前だけが違うのかというと、そうではありません。

まず原料(海藻)からところてんが作られ、そこから寒天になります。

つまりところてんを凍らせて乾燥させたものが寒天です。

となると、栄養成分は同じように思うかもしれませんが、ところてんには海藻のミネラルが豊富に含まれているものの、寒天にはあまり含まれていません。

そのためところてんは独特のニオイ(磯のニオイ)があるので、苦手という人もいます。

ですが、寒天はほとんどニオイがしないので、万人受けするため、料理やお菓子にも使われます。

寒天の種類は三種類

寒天は大きく分けて

  • 角寒天
  • 細寒天
  • 粉末寒天
    の三種類があります。

それぞれ製造方法や寒天に含まれる健康成分が少し異なります。

製造方法は二つ

天然寒天 冬の低温を活かして凍結・乾燥により作られる寒天をいいます。
工業寒天 機械装置により強制的に圧搾機による脱水をする工程を経て作られる寒天をいいます。
  • 天然寒天・・・角寒天・細寒天(棒寒天とも言われます)
  • 工業寒天・・・粉末寒天

となります。

お砂糖でいえば、粉寒天は白砂糖。

棒寒天は黒砂糖です。

ミネラルなど微量の栄養素は棒寒天に多く含まれています。

粉寒天は手軽で扱い安いため、初心者の方や毎日の食事に取り入れるにはおすすめです。

寒天の注目の栄養成分と効果や効能!

寒天のおよそ75~80%は食物繊維です。

角寒天100g中74.1gと、食物繊維の含有量は全食品中の断トツでトップです。

ただし、実際食材に使用する寒天の量は2g程度で、食物繊維は1.5gほどの量になります。

この少量の食物繊維でも便秘解消に高い効果があることがわかっています。

札幌医科大学が、便秘を自覚する女子大生29人に寒天を毎日2g摂取させたところ、
75%の人で便秘が解消されたと報告しています
(『臨床と研究』75巻98~102ページ、1998)。

少量の寒天でも便秘が解消されるのは、食物繊維の強い保水力によるものです。

食物繊維は体内に入ると250倍もの水分を吸って膨張します。

しかもその水分は胃や小腸では吸収されないまま大腸に到達し、便を増やすとともにやわらかくするために便通が改善します。

さらに、体内食物繊維が250倍にもふくらむことで満腹感ももたらすので、食べすぎを防ぎダイエットにも最適です。

そして食物繊維の効果はこれだけではありません。

腸内フローラの改善

寒天に含まれる水溶性食物繊維の仲間である「アガロオリゴ糖」には、コラーゲン分解酵素の活性を抑えてシワを改善する働きがあると言われています。

アガロオリゴ糖は、私たちの身体にすでに備わっている解毒酵素の働きを活性化させ、有害物質の排出をサポートし、腸内フローラを良い状態に保ってくれるのです。

腸の中には約1000兆個もの腸内細菌がいるとされ、その姿が花畑のように見えるので腸内フローラと呼ばれています。
この腸内フローラをうまくコントロールし良い状態にすることで、

  • 免疫力アップ
  • ダイエット効果
  • 美肌効果

などが期待できるのではないかといわれています。

またアガロオリゴ糖は、コレステロールを下げる効果も報告されています。

エクオール産生菌を増やす

肌をキレイにし、がん予防に期待できるとされるエクオール産生菌は、若返り菌とも呼ばれています。

このエクオール産生菌は、大豆にふくまれるイソフラボンを分解してエクオールという物質を作り出します

エクオールは女性ホルモンに似た働きをする物質で体の中で産生されることで

  • 肌の状態を良くする効果
  • 更年期障害の緩和
  • 骨粗しょう症予防
  • がん予防に役立つ

と近年注目されるようになりました。

実際、閉経後の女性約90人にエクオールを摂取した結果、目尻のシワが改善されたというデータもあります。

この若返り菌エクオール産生菌を増やすといわれているのが、「寒天」です。

テレビ番組「主治医が見つかる診療所」でも、たった5日間寒天を食べる生活を行っただけで、沢田亜矢子さんの若返り菌は急激に倍増する結果となりました。

1.6%→3.35%と2倍以上になりました。

標準は2-3%程度なので、5日でこれだけ伸びるのはスゴイですね。

食物繊維はその他にも

  • 高血圧の改善
  • 血糖値上昇の抑制

なども確認されています。

現代人は食物繊維が不足していると言われています。

食物繊維が不足することで腸内環境が悪化すると便秘になるだけでなく、老廃物が体外に出ないため病気にかかりやすくなったり、肌も荒れやすくなります。

ぜひ少量で多くの効果や効能が期待できる寒天を食べるようにしましょう。

寒天とゼラチンは何が違う?

見た目が似ている寒天ゼラチンですが、どのような違いがあるのでしょうか?

  • 寒天は「植物性の凝固剤」
  • ゼラチンは豚や牛の骨や皮に含まれるコラーゲンを精製して作った、たんぱく質を原料とする「動物性の凝固剤」

という違いがあります。

寒天が常温で固まるのに対して、ゼラチンは低温(10℃以下)で冷やさなければ固まりません

また、寒天は融点が高いので、一度固まってしまえば、多少の熱や口に含んだだけでは溶けないのに対し、ゼラチンは約30℃を超えると溶けるので、口に含んだだけでスーッと溶けます。

これらの特徴により、寒天で固めた和菓子は、みずみずしい口当たりでぷるんとした弾力が出て、ゼラチンを用いたババロアやプリンなどは、冷たく、やさしい口当たりのデザートに仕上がります。

 

寒天とゼラチンの成分やカロリーの違い

寒天は先ほど8割近くが食物繊維と紹介しましたが、ゼラチンは約9割がコラーゲンから作られるタンパク質です。

コラーゲンには美肌効果や関節に良いなどと言われていて、以前は否定されていましたが、最近また見直されているようです。

カロリーに関しては100gあたり

  • 寒天:154kcal
  • ゼラチン:344kcal

と寒天がゼラチンの半分以下ですが、それぞれ食材には数gしか使用しないので、それほど気にする必要はありません。

むしろお菓子に利用している場合は、寒天やゼラチン以外の原料(砂糖)がどれくらい使用しているのかを気にしたほうが良いです。

まとめ

  • 寒天の原料は海藻でところてんから作られる
  • ところてんは味にクセがあるが寒天はないのでさまざまな食材に利用される
  • 寒天のほとんどは食物繊維で腸内環境の改善が期待されている
  • ゼラチンは豚や牛の骨や皮に含まれるコラーゲンから作られる
  • ゼラチンのほとんどがタンパク質
  • カロリーは寒天の方が少ないが使用する量は少ないので、あまり気にしなくて良い

便秘を解消するには寒天やところてんを食べましょう。

たかが便秘と思うかもしれませんが、悪化したり、長期化すると体に悪影響が出ます。

食物繊維が大腸まで届き、食物繊維をエサにするビフィズス菌などの善玉菌が増えると免疫力がアップします。

免疫力がアップすれば病気にかかりにくくなりますし、便秘解消は美肌効果やダイエットにも良い影響を与えます。

また腹持ちが良いのもダイエット効果が期待できますね。

最近お通じが良くないなと感じたら、ぜひ寒天やところてんを食べるようにしましょう。